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【T】AT&Tタイム・ワーナー 買収で株価下落 割安感で買い目線へ

今年の半ばにタイムワーナーの買収承認を受けて株価が暴落したAT&Tですが個人的にはそろそろ買いたい気持ちになってきました。

今日は簡単にファンダメンタルズをおさらいしてみます。

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タイム・ワーナー 買収と株価下落

AT&Tは全米の携帯電話加入者の1億人3000万人を有する言わずと知れた電気通信セクターの巨人です。

この巨大な顧客基盤を持つAT&Tスマホなどから映画等のコンテンツを配信するサービスを強化すべくタイム・ワーナー買収を進めました。背景には昨今ネットストリーミングを利用した独自のネット配信コンテンツ競争が、ネットフリックスやアマゾンを始めとした新興IT企業勢力との間で激化していることがあったのでしょう。

タイム・ワーナーは傘下にワーナーブラザーズやCNNといった強力な映像コンテンツブランドを有しており、AT&Tはこれらコンテンツによって顧客を囲い込みを図ろうとしています。

そしてすったもんだの後、今年の7月にようやく連邦地裁から買収の承認がおりました(ここに至るまでは独金法をめぐり規制当局との係争がありましたが説明は省略)。

ところが買収資金が800億ドルと巨額であったことから有利子負債増加を嫌気され承認後に株価は急落。

今年初めに38ドル台で始まった株価は買収承認を得た6月ごろに30ドル台前半まで下落。その後も株価は低水準でもみ合いを続け現在も30ドル付近で推移しています。

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Chart:AT&T Dec. 17 2018

収益力は十分 増配記録も更新

 AT&Tの直近5年間の売り上げとEPSを確認してみます。

 

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これら数値を見ると非常に安定して稼げていることがわかります。次にフリーキャッシュフローです。

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やはりこれも安定的にキャッシュを生み出していることが見て取れます。

つまりAT&Tはこの合併話が出るまでは、少なくとも投資先として無難な企業であったと評価して良いと思います。

実際AT&Tは連続増配銘柄として有名であり、これまで34年間増配を続けていました。そしてこのほど、来年分の増配を発表したことで見事に35年連続と増配記録を伸ばしたところです。

合併効果は未知数 しかしバリュエーションは割安

これだけ安定的にキャッシュフローを稼ぐAT&Tですが、今回の買収話に対して市場はネガティブに捉えているようです。

確かにAT&Tは2014年にもディレクTVという企業を485億ドルで買収しており、その買収はあまり見を結んでいるように見えません。そこへ今回の巨額買収ですから負債が増えることを考えると市場が不安になるのも無理はないです。

しかし足元のAT&Tのバリュエーションに目を向けるとPERは10倍台、配当利回りは6.5%超です。チャート上も30ドルでいったん下げ止まっており、数値上は割安銘柄と言っていいと思います。

配当に関して、今回の買収においても有利子負債が増えることは事実ですが直ちに減配リスクが意識されるものではないです(実際先日もしっかり来期の増配をしています)。

そう考えるとタイムワーナー という強力なコンテンツを手に入れたキャッシュを稼ぐ企業であるAT&Tの未来に配当利回り6.5%で投資できるというのは悪くない賭けに私は思えます。

結論 そろそろ買います

今回のAT&Tに関してはキャッシュを安定的に稼ぐ力と強力なコンテンツによる将来の収益向上期待に対して、足元のバリュエーションの割安感もあり今週中には買うつもりです。