【おすすめ】FAANG Q3決算まとめ NASDAQに暗雲
昨日米株は上がることができませんでした。
前半は調子が良かったのですが途中から一転してピークからの大幅下落。
雇用統計で賃金の上昇が見られたことによる米金利上昇が嫌気されたようです。AAPLの決算による失望も下げ要因でした。
ところで昨日アップルQ3決算が終わりFAANGのQ3決算が出そろいました。
11月はまだNVIDIA等注目銘柄の決算が控えていますが、一度この辺でQ3決算をおさらいしておきましょう。
・売上げは伸びるも市場予想下回る：137億3000万ドル(Exp. 137億8000万ドル)
・EPSの伸びは市場予想上回る：1.76ドル(Exp. 1.47ドル）
・ユーザー数の伸びは鈍化 市場予想も下回る：
MAUs 3700万人増(+1.79%)の22億7000万（Exp.22億9000万）
・株価は決算後一時3%超上昇
改めて見ると決していい決算内容とは言えませんでしたが、直後の市場は買いで反応しました。
・売上げは伸びるも市場予想下回る：566億ドル（Exp.571億ドル）
・EPSは市場予想上回る：5.75ドル（Exp. 3.14ドル）
・AWSの売上げが堅調
・株価は決算後一時10%の下落
売上げの伸び鈍化が嫌気され時間外で急落。しかしAWSは順調でクラウドビジネスの堅調さが改めて意識された決算。
・売上げ、EPS共に市場予想上回る：629億ドル（Exp.615億ドル）、2.91ドル(Exp. 2.71ドル)
・来期売り上げ見通しが市場予想下回る：890億〜930億ドル（Exp.930億ドル）
・iPhone, iPad, Macの販売台数の公表を2019年度より停止を発表
・株価は決算後一時6%以上下落
決算の数字自体は良かったのですが、iPhone等の販売台数公表の取りやめが市場からは嫌気されました。今後の販売見通しも市場は満足しなかった模様。
・売上げは市場予想に一致：400億ドル（Exp. 400億ドル）
・EPSは市場予想上回る：0.89ドル（Exp.0.68ドル）
・新規加入者数も力強い伸び：+629万人
・株価は決算後一時15%の上昇
EPSが市場予想を上回り、加入者の伸びも力強く、株価は発表後に大きく上昇。この会社どこまで伸びるのでしょうか。
Google (Alphabet)
・売上げは伸びるも市場予想に届かず：337億ドル（Exp.340億ドル）
・EPSは市場予想上回る：13.06ドル（Exp.10.42ドル）
・クラウドビジネス伸び鈍化：+29% YoY（前期 +37% YoY）
・株価は決算後一時5%の下落
売上げの伸びが期待外れと判断されました。今年に入ってFBと共に広告ビジネスは成長鈍化が意識されていますね。さらにクラウドビジネスの伸びも期待はずれと判断され株価の売り材料となりました。クラウドは現在はAmazon AWSとMicrosoft Azureでがっちりシェアを固められていますから、いかにGoogleといえど簡単には入り込めないのでしょう。
余談ですが先週レッドハットの買収を発表したIBMはクラウドのシェアがGoolgeの次の4番手。さらに厳しい戦いを強いられる状況です。レッドハット買収によりIBMのクラウドビジネス起死回生なるか注目しましょう。
NASDAQ高値更新はまだ先か
以上を見るとNetflix以外はほぼ全滅です。市場の期待が高すぎるのでしょうね。こうなるとNASDAQの高値更新には時間がかかりそうな気がしてきます。一方で、EC、クラウドビジネスはまだまだこれから成長していく市場です。いったん株価を調整して再度堅調さを取り戻すものと思っています。ただしFBは何かブレークスルーがないとズルズル売られ続ける恐れはあるのかなと個人的には見ています。
11月もまだまだ決算が出る企業がありますし、もうまもなく中間選挙の結果も出てきます。11月は心機一転リバウンドの足場固めに期待しましょう。
