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【IQV】米国株IQVIAに期待すべき理由 ヘルスケア・テクノロジーの融合

近年世界的にヘルスケア市場が拡大しています。投資家としてもポートフォリオの中にヘルスケアセクターの組み入れを検討している方も多いはず。今回はそんなヘルスケアセクターのなかで米国株として今大きく注目されているIQVIA Holdingsを紹介します。

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そもそもIQVIAとは

IQVIAはQuintilesとIMS Healthという2つの会社が2016年に合併して出来た会社です。医療・ヘルスケアデータや関連テクノロジーの豊富なノウハウに基づいた医薬品マーケッティング・開発支援(CSO・CRO)等に強みを持つ企業です。

今一つビジネスの内容が見えづらいかもしれません。例えば医薬品メーカーが新薬の開発をする際、多大な開発費用と開発時間がかかります。しかもそれだけコストをかけたとしても開発が上手くいく保証はなく、たとえ上手くいっても当の薬が売れるかはフタを開けるまでわかりません。このように新薬開発とは非常にシビアなビジネスなのです。

そのため医薬品メーカーは開発時にできる限り精度の高いデータを取得・分析し、さらに開発だけでなく薬品のマーケティングまで入念に実施する必要があります。

ここからがIQVIAの出番。IQVIAは最先端の技術・ノウハウに基づいて新薬の治験やマーケティング、データ分析等の支援を薬品メーカーに対し提供するのです。 この分野においてIQVIAは規模の面でも圧倒的なトップ企業となっています。

IQVIAの目覚ましい成長

IQVIAの成長はここ数年目覚ましいです。2017年に売上げが97億ドルと急拡大した後、2018年Q1にてさらに利益成長が続き通年の利益予想を上方修正するに至っています。

EPSに関しても年々拡大しています。2016年のEPSに限れば合併の影響で数字上は落ち込んでいますが、2017年にはしっかり成長しています。2018年に関しても同程度のEPSを会社側は見込んでいるようですが、いくぶん保守的な数字に見えます。足元ではR&DSが堅調です。

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ヘルスケア市場は年々拡大している成長産業

今更ですがヘルスケア市場の成長性も改めて確認しておきましょう。

ヘルスケア産業の市場規模は年々拡大しています。2013年に発表された経済産業省の『日本再興戦略』によると、世界のヘルスケア市場は当時の163兆円から2020年に311兆円、2030年に525兆円規模に拡大するという見通しがあります。

この背景には先進国における高齢化問題と新興国の経済発展・人口増加によるヘルスケア需要の増加があります。

さらにテクノロジーの発展も市場規模の拡大に寄与しています。

例えばアップルウォッチのようなウェアラブル端末を利用すれば使用者のより豊富なデータを収集することが可能となります。それらの膨大なデータを収集・分析することで人の体について今までわからなかった性質や因果関係が明らかになるかもしれません。もちろん薬の治験への応用も期待できます。

このようにヘルスケア分野の市場規模はテクノロジーと結びつくことで加速度的に発展しているのです。

一方で最先端テクノロジーと共に発展するヘルスケアはより高度かつ専門性の高い技術が必要となります。IQVIAはまさにその専門的なノウハウを有している企業なのです。

 

まとめ

IQVIAは彼らの持つ膨大なヘルスケアデータを元にビッグデータ・AI技術の研究開発も積極的に行っており、すでにヘルスケアとテクノロジーが交わる領域では圧倒的な地位を占めています。

今後、ヘルスケア業界においてテクノロジーの重要性はますます高まり、それと同時に技術の専門化も進んでいきます。私はこのヘルスケア業界の大きなうねりの中でIQVIAはさらに大きく成長していくだろうと信じています。