【バフェット・ポートフォリオ分析】バークシャー2018年後半にアップル株一部売却
昨日、米国証券取引委員会(SEC)からウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイの2018年4Qの取引銘柄が公表されました。4Qといえば悪夢のような株価急落セッションです。この期間でバークシャーはどういった投資を行ったのでしょうか。
目に留まった買い銘柄は、JPモルガンとゼネラルモーターズの買い増しと、レッドハットとSuncor Energyの新規買い付けです。一方、売り銘柄はやはり何と言ってもアップルの売却です。またオラクルに至っては持分を全て売却したようです。ポイントを絞ってみていきましょう。
JPモルガンとゼネラルモーターズは両方とも昨年の3Qに市場予想を上回る決算を出していました。バークシャーは持分をJP、GMとも4割近く増やしているので、アグレッシブに買い増していると言えますね。JPが15億ドル、GMが8億ドル程度に相当する額です。
レッドハットの買い増しは個人的には意外でした。すでにIBMが買収することを発表している銘柄なのですが、どういった狙いがあるのでしょうか。
Suncor Energyの新規買付けは非常に興味深いです。勉強不足ながらSuncor Energyという会社を私はここで初めて知りました。カナダの石油会社のようです。バークシャーが新規に保有開始したニュースを受けてSuncor Energy株も上昇したようです。この銘柄はこれからチェックした方がいいかもしれませんね。
アップルは持分縮小 オラクルは全株処分
一方でバフェットはアップルの持分を縮小したようです。とは言っても現保有量のごく一部ですので、アップルホルダーの方はご安心を(笑)バークシャーが400億ドル以上保有しているうちの高々4億ドルを売った程度です。
実際にはオラクルの処分の方がアップル売却よりもインパクトがありました。オラクルはバークシャーが昨年3Q中に新規保有を開始した銘柄でしたが、4Qになって早々に処分したことになります。売却額はおよそ21億ドルに相当しています。このニュースを受けてオラクルは売られてしまったようです。
昨年後半バフェットの投資術
昨年後半に株価が急遽不安定になったことは記憶に新しいですね。狼狽売りに走ってしまった個人投資家の方も多かったようです。今回のSECの発表はこの期間におけるバークシャーの投資行動が読み取れます。私はこの下落セッションでアップルを新規に買い付けましたが、逆にバフェットは少額ではありますが売っていたんですね(笑)
長期投資を実践している方ならばこれらデータを眺めてみるのも勉強になるものですね。日々精進です。